スイミングファーステストのトレーニング分類(持久力編)

スイミングファーステストでは持久力の向上を狙ったトレーニングは

全部で3種類紹介されています。

今回はその内容を抜粋して持久力トレーニングを概観します。

なお,文中に出てくるENはEnduranceの略語で持久力を表す単語です。

ベーシック持久トレーニング:EN1

 最も運動強度が低い持久力トレーニングがEN1です。

 

EN1のトレーニング効果

1次効果

・心臓からの一回拍出量,心拍出量の増加

・血液容量の増加 ・肺の毛細血管の増加

・遅筋線維のミオグロビンとミトコンドリア数の増加

・遅筋線維から乳酸を除去する効率の向上 など

2次効果

・ 速筋や中間筋へのグリコーゲンの補充 など

 

EN1の1本あたりの距離

200m以上あるいは,2分以上を推奨

 

EN1のセットの長さ

・600m以上もしくは8分以上

・2000m以上もしくは15分以上を推奨 

 

EN1のレスト時間

 ・5〜10秒(短距離を反復する場合)

・10〜20秒(中距離を反復する場合)

・20〜60秒(長距離を反復する場合)

 

EN1のトレーニングスピード

・心拍数:120〜150回/分

・心拍数:最大心拍数より毎分30〜60回低い値

・血中乳酸濃度:1〜3mmol/L

・息苦しくない程度

 

 

スレッショルド持久トレーニング:EN2

続いて乳酸が貯まりはじめる運動強度で 泳ぎ続けるトレーニング,EN2です。

スレッショルドは「閾値」を意味し

乳酸が貯まりはじめる運動強度(乳酸閾値)を指しています。 

 

EN2のトレーニング効果

 1次効果

・筋肉と血液から乳酸を除去する能力が向上する

・筋線維周辺の毛細血管の数が増える

・筋線維内のミオグロビンとミトコンドリアの数の数が増える

2次効果

・心臓の1回拍出量と心拍出量の増加

・肺の毛細血管の増加 など

 

EN2の1本あたりの距離

200m以上あるいは,2分以上を推奨

 

EN2のセットの長さ

・500m以上もしくは6分以上

・2000〜4000m以上もしくは20〜45分以上を推奨

 

EN2のレスト時間

・5〜10秒(短距離を反復する場合)

・10〜20秒(中距離を反復する場合)

・20〜60秒(長距離を反復する場合)

 

EN2のトレーニングスピード

・心拍数:最大心拍数の毎分10〜20回低い値

・血中乳酸濃度:3〜5mmol/L

 

オーバーロード持久トレーニング:EN3

持久力トレーニングの最後はEN3です。

持久力トレーニングの中で最も高強度で行うトレーニングになります。 

 

EN3のトレーニング効果

・速筋線維を含めた全ての筋の最大酸素摂取量の増加

・速筋線維を含めた全ての筋周辺の毛細血管の増加

・全ての筋の乳酸耐性の向上

・全ての筋の乳酸除去能力の向上 など 

 

EN3の1本あたりの距離

最大で2000mだが,どんな距離でも効果はかわらない

 

EN3のセットの長さ

・500m以上もしくは6分以上

・1200〜2000m以上もしくは15〜20分以上を推奨 

 

EN3のレスト時間

・5〜30秒(短距離を反復する場合)

・15〜60秒(中距離を反復する場合)

・30〜120秒(長距離を反復する場合)

 

EN3のトレーニングスピード

・心拍数:最大心拍数

 

コメント

EN1は一回拍出量を高める目的で行うとしたら

スイミングファーステストの強度は高すぎるかもしれません。

また,EN2についても同様で

乳酸閾値付近の運動強度で泳ぐことが求められますが

これも強度が高すぎるような気がします。

 

参考文献

Maglischo 著,スイミングファステスト,2005 


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