
今回はハイポキシックを用いた
練習メニューを紹介します。
目次
練習メニューを作る前に
ハイポキシックトレーニングは
hypercapnia,二酸化炭素が溜まることによる
息苦しさを軽減する目的で練習メニューに組み込まれます。
(参考:水泳の呼吸制限,ハイポトレーニングは効果があるのか)
今回は持久力トレーニングのあとに
レインフォーサーとしてハイポキシックトレーニングを組み込みます。
練習メニューをする人の情報
対象:20歳男性 (大学水泳部)
専門種目:50m Fr ベストタイム:’26
練習頻度:週4回,1回2時間
練習の目的
基礎的な持久力の改善
最高泳速時のフォームの確認
スプリント能力 (hypercapniaへの耐性) の改善
練習メニュー作成時の留意事項
1.持久力練は筋中のグリコーゲンが減らないよう低強度にする
2.最高泳速時のフォーム確認にはdescending setを用いる
3.ハイポトレーニング時にもフォームを崩さないようにする
練習メニューのサンプル
Up
100×6 2’00 choice
Kick
50×4 1’00 choice
25×4 1’00 0〜12.5m:spin drill,12.5〜25m:easy
50×6 1’00 choice
Drill
25×8 1’00 choice
main (EN1)
Swim
100×16 1’40 Target HR:110〜120 bpm
Loosen
200×1 4’00
Reinforcer
Swim (50m race pace, hypoxic training)
50×4 1’00 forming
50×4 1’10 build up (最後の10mは50mの前半のrace paceまで上げる)
25×6 1’00 50mの前半のracepace, hyp:25mで呼吸は1回のみ
25×4 1’20 50mの前半のracepace, hyp:呼吸なし
Down
100×6 1’50
メニューの意図
メイン前
レインフォーサーがダッシュなので
キックのスピンドリルを組み込みました。
これでキックをすばやく打てるように準備しておきます。
メイン
通常のEN1セットです。
運動強度を上げすぎないように注意します。
後半のレインフォーサーに備えます。
レインフォーサー
50mの前半のrace paceを行います。
このとき,呼吸回数を制限します。
セットの後半になるほどきつくなりますが
呼吸も制限してさらに身体への負荷量を高めています。
おわりに
ハイポキシックトレーニングを取り入れた練習メニューを作成しました。
スプリンターにとって必要なトレーニングであり
各練習メニューの最後に組み込むとよいかと思います。
参考文献
本ホームページ記事