水泳の練習メニュー : スプリント系(SP2:レースペース) の練習メニュー

今回はSP2,乳酸生成と呼ばれるトレーニングのサンプルメニューです。

今回の目的は、

本番レースの前半のラップタイムを体に覚えこませることです。

 

練習メニューを作る前に

本番レースで最適なラップタイムを把握していることが前提となります。

例えばある選手の100m Frにおいて

以下のようなデータがすでにあるとします。

 

大会Aでの結果

 ’56.4 (26.8 – 29.6)

大会Bでの結果

 ’57.2 (27.7 – 29.5)

大会Cでの結果

 ’57.0 (27.5 – 29.5)

 

大会A~Cが短期間に続いていて、毎回同じコンディションだとすると

この選手は前半の50mを26秒台で入った方がよいかもしれません。

(この仮説が本当に正しいかは練習でも検討する必要がありますが)

そこで、前半50mをある程度の余力を残して

かつ、26秒台で泳ぐためのトレーニングが必要となります。

うっかり27秒台で入ってしまうと

100Frのトータルタイムが下がってしまうからです。

今回のメニューは、

SP2の効果を狙うのと同時にターゲットタイムを設定し、

レースの前半をシミュレーションします。

 

練習メニューをする人の情報

対象:20歳男性 (大学水泳選手)

専門種目:100m Fr ベストタイム:’56.4

練習頻度:週4回,1回2時間

 

練習の目的

レース前半0~50mにおける泳速の感覚を養う。

26秒台後半が安定して出せるようにする。

 

練習メニュー作成時の留意事項

1. メインは1本1本、疲労が完全に回復した状態で臨む

 (短時間で筋グリコーゲンは回復しないが、疲労物質などは完全に除去しておきたい)

2. 今回は本番の大会に近づけるため、メイン前はすべて自由アップとする。

 そのため、選手には自分なりのウォーミングアップメニューを考えておいてもらう。

3. ラップタイムは

 0~10m、10~20m、20~25m、25~30m、30~40m、40~50mの6区間でとる。

 理由として、50mのタイムの変動が何によって生じるかを明らかにするため。

 ダイブが安定しないのか?50mの中でピッチやストローク効率が落ちるのか?ターンがへたくそなのか?

 

練習メニューのサンプル

Up

 Free 30 min

   ※ただし、各自予めメニューを考えておくこと

 

main (SP2 : Race pace)

Swim 

 50×3 25’ (100m Racepace, target time:26秒台後半)

   ※休憩の間は泳いだりして、疲労物質の除去に努めること

 

Down

  100×6 1’50

 

メニューの意図

メイン前

非常に自由度が高いです。

大会本番も自分でウォーミングアップを行わなくてはいけません。

ウォーミングアップについても大会をシミュレートします。

 

メイン

メインの目的は先に述べた通りです。

100mのレース前半を意識して

いたずらに飛ばしすぎないようにします。

SP2としてのトレーニング効果を最大限に引き出すのであれば

全力泳の方が望ましいですが

今回はRace paceトレーニングに重点を置きたいので

全力泳は控えます。

 

おわりに

今回は大会や日頃の練習の結果を使って

トレーニング内容を組み立てるメニューでした。

得られたデータは色々な分析に使えると思います。

トレーニング時間は限られているので

少しでも内容の濃いメニューを追及したいですね。

 

 

参考文献

本ホームページ記事

 スプリント能力とは何だろう

 スプリントトレーニングを再考する

 水泳の練習メニューを作ろう(基本編)

 水泳の練習メニューを作ろう(スプリント編)

 


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