水泳の練習メニュー:スプリント力を高める練習メニュー (SP3 )

スプリント力を高める練習メニューを考えます。

スプリント力向上には

SP1,SP2,SP3などのトレーニング分類がありますが

今回はSP3に焦点を絞ります。

練習メニューを作る前に

スプリントの能力には

 

1.最大泳速

2.最高速度を維持できる時間

 

が重要になることを以前の記事で述べました。

(参考:水泳の練習メニュー:スプリント能力とは何だろう)

 

そして,スプリント力のうち

ストロークパワー,すなわち筋パワー向上には

American college of Sports Medicineより以下のような提言がありました3)

(参考:水泳のパワートレーニング (SP3) とはなんだろう)

 

負荷量:30〜60% 1RM

運動速度:高速

回数:3〜6回

休憩時間:体幹部のトレーニングでは2〜3分

     その他のトレーニングでは1〜2分

セット数:1〜3セット

頻度:初心者は週に2〜3回,熟練者で週に4〜6回

 

これを参考にメニューを組みます。

今回はEN1のメニューの最後に

SP3を組み込みます。

SP3では多くの場合

超高強度かつ最大ストローク速度で泳ぎます。

目的は純粋なストロークパワーの向上です。

 

練習メニューをする人の情報

対象:30歳男性 (マスターズスイマー)

専門種目:50m Fr ベストタイム:’28.4

練習頻度:週2回,1回2時間

 

練習の目的

基礎的な持久力の向上 (EN1)

最大速度の向上,ストロークパワーの向上 (SP3)

 

練習メニュー作成時の留意事項

1. SP3の部分では,泳速は最大とする。

2. SP3の部分のレストは1分程度とする

3. SP3の部分の運動持続時間は,疲労物質がたまらない程度の時間とする。

 (20秒以内とする)

 

練習メニューのサンプル

Up

 400×1 7’00 SKPS (Swim-Kick-Pull-Swim

 

Main (EN1)

swim

 100×6 1’35 forming, Target HR : 110〜120 bpm

 100×12 1’30 Target HR:110〜120 bpm

 

Loosen

 200×1 4’00

 

Reinforcer 

Kick (SP3)

 50×8 1’10 choice

 50×2 1’20 no-board, build up

 25×4 1’00 no board, 0〜15m:dash (high pitch), 15〜25m:easy

 

Swim (SP3)

 50×4 1’10 build up

 25×8 1’00 0〜15m:dash (high pitch) , 15〜25m:easy

 

Down

 200×2 3’30

 100×2 1’50 

 

メニューの意図

メイン前

メインのEN1の強度が低いため

メイン前には何も設定しませんでした。

 

メイン

EN1のセットです。

ウォーミングアップの意味合いも込めて

最初の6本はサークルを遅めに設定しました。

心拍数で運動強度を管理する点はいつもと同様です。

 

メイン後

メインの後などに設定されることが多いレインフォーサー,

いわゆる補強練というものに

SP3のメニューを組み込みました。

SP3のキックセットとスイムセットを設定して

全身に加え,下半身の強化も狙っています。

全力かつ全速で行うよう指定しました。

この指定で練習を行うとフォームが乱れる危険性もあるため

今回はメインの後に行うことにしました。

 

おわりに

SP3は毎回のメニューに少しだけ組み入れることが多いようです。

逆に言えば

SP3は特にスプリンターにとって

重要なメニューであるということでしょう。

 

参考文献

本ホームページ記事

 スプリント能力とは何だろう

 スプリントトレーニングを再考する

 水泳のパワートレーニング (SP3) とはなんだろう

 水泳の練習メニューを作ろう(基本編)

 水泳の練習メニューを作ろう(スプリント編)

 

先行研究

1) Kraemer WJ. et al. American college of sports medicine position stand. Progression models in resistance training for healthy adults. Med Sci Sports Exerc : 2002, 34 (2), 364-380


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