減量,ダイエットをする上での基礎知識②

前回の減量に有効な運動量の続きです。

今回は身体活動量の計算と

減量に有効な運動量の議論の結論です。

さて,今回は身体活動量から考えます。

身体活動量を計算することによって

実際に運動でどれくらいエネルギーを消費したかが計算できます。

 

身体活動量を計算する

身体活動量の計算はどのようにすればいいのでしょうか。

身体活動量を換算するために必要な道具は

METs (metabolic equivalent unit) が有名です。

 

METs (メッツ) とは身体活動強度を表す指標であり,

身体活動時の代謝量を安静座位時代謝量で割った値です。

 

METsを使うことで運動時の消費カロリーを計算できます。

消費カロリーの計算は以下の式で行います。

 

「1.05×METs×時間×体重」

 

また,運動内容とMETsの値は以下の通りです。

 

就寝時 0.9 METs

安静座位 1.0 METs

散歩 2.0 METs

料理 2.0 METs

歩行 (分速70m) 3.0 METs

階段 (下り) 3.0 METs

自転車 (時速10km) 3.5 METs

歩行 (分速90m) 3.8 METs

階段 (昇り) 7.0 METs

ジョギング 7.0 METs

水泳 (平泳ぎ) 10.0 METs

キックボクシング 10.0 METs

テコンドー 10.0 METs

水泳 (クロール) 11.0 METs

 

この数値があれば,運動時の消費カロリーの計算が出来ます。

例えば60kgの人がジョギングを1時間した場合の消費カロリーは

1.05×7.0×1×60 = 441 (kcal) となります。

ただし,この値は1時間あたりの基礎代謝量も含めた値となっているので

運動による消費カロリーの増加量は

安静座位時 (活動をほぼしていない状態) の1METs分を引いた値

すなわち 1.05×(7.0-1.0)×1×60 = 378 (kcal) となります。

 

しかし,例えばどれくらいの速さがジョギングなのか

明確に定義されていないので

あまり細かい数値にこだわらなくてもいいと思ってます。

大体でいいです。

 

消費エネルギーの総量を計算する

復習ですが体で消費されるエネルギー量は  

1. 基礎代謝量  

2. 食事誘発性熱産生  

3. 身体活動量

の合算でした。

 

基礎代謝量は,

<男性>

18〜29歳 24.0 kcal / kg /日

30〜49歳 22.3 kcal / kg /日

50〜69歳 21.5 kcal / kg /日

70歳以上 21.5 kcal / kg /日

<女性>

18〜29歳 22.1 kcal / kg /日

30〜49歳 21.7 kcal / kg /日

50〜69歳 20.7 kcal / kg /日

70歳以上 20.7 kcal / kg /日

の値に体重をかけることで計算出来ました。

 

食事誘発性熱産生は,食べたもののカロリーのおよそ10%程度でした。

 

身体活動量はMETsを用いて,概算出来ました。

 

これらの知識を用いてモデルケースを考えます。

 

モデルケース

40歳70kgの男性 日中は8時間のデスクワーク,

通勤は車, 夜に1時間水泳(平泳ぎ)をし,

その後はのんびり過ごした。

一日の総摂取カロリーは2500kcal。

この人の一日で消費されるエネルギー量は

 

1. 基礎代謝量:22.3×70 = 1561 (kcal)

 

2. 食事誘発性熱産生:2500×0.1=250 (kcal)

 

3. 身体活動量

 水泳以外の活動(歩行など)については

 とりあえず平均して1.2METS程度と考え

 1.05×(1.2-1.0)×23×70 = 338.1

 水泳の消費カロリーは 

 1.05×(10.0-1.0)×1×70 = 661.5

 よって,身体活動量の基礎代謝量以外の消費エネルギーは

 合計 999.6kcal

 

1〜3を合計すると 一日の消費カロリーは2810.6 (kcal)。

以上より

摂取カロリー:2500kcal

消費カロリー:2810.6kcal

 

従って、

この人は消費カロリーが摂取カロリーを上回るため

この一日のみでみれば痩せていくと思われます。

消費カロリーと摂取カロリーを

一週間単位くらいで計算すれば

減量に必要な運動時間,運動の種類,運動頻度が明らかになってきます。

 

まとめ

運動の頻度や時間は

一週間単位や月単位の消費エネルギーが

摂取エネルギーを上回るように

設定すればいいということが分かりました。

 

つまり、減量を目的とした場合

週に何回以上運動すればいい…ということではなく

個人のライフスタイルによって運動頻度は変わってくる

という結論に落ち着くと思います。


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